40代で海外就職するメリット、デメリットとは?

海外就職方法

本記事では、40代で海外就職するメリット、デメリット、40代で海外就職する方法を解説していきます。

その前提として、まずは、40代でも海外就職可能ですか?海外就職に年齢制限はありますか?

そのような疑問を持たれている方もいらっしゃると思います。

答えは、40代でも海外就職は可能です。また、海外就職に年齢制限はありません。

むしろ、日本より、海外就職活動の方が、年齢でNGとされるケースが少ないです。

理由は、海外は年齢よりもその人の経験、スキル、専門性、人格などを重視して採用活動を行う傾向が強いからです。

日本の場合は仮にそれらの要件を満たせたとしても、上司、周りとの年齢バランスなどを考える会社も多くあります。

 

私は、40歳の時に、その当時働いていた日本の会社を退職し、タイにある別の日系会社に海外就職しました。

それが、私にとって初めての海外在住、海外就労でしたが、現在もタイに住んで働いています。

45歳で日本、タイ、ベトナムで転職活動を行った経験もありますが、日本では履歴書の時点で年齢を理由に断れた会社も何社もあります。

一方、タイ、ベトナムで年齢を理由に断れた会社はほぼありません。

 

40代で海外就職するメリット、デメリットの本題に入る前に、そもそも海外で働くにはどうしたら良いのか?ということになりますが、就労ビザ、労働許可証(ワークパーミット)を取得する必要があります。

それらを取得するには、基本的には、就職する会社に発行してもらうか、自分で海外起業して取得するかのどちらかになります。(一部例外はあり、就労ビザ、労働許可証を購入できる国もあります。)

ご参考までに、例えば、日本人がタイやシンガポールなどにある企業で働く場合も、就労ビザ取得条件として最低給与が決まっていますし、就労ビザが下りない職種などもあります。

理由は、就労をその国が許可するという事は、その国の人ではできない仕事だからです。

逆に言えば、その国の人だけで簡単にできる仕事であれば、就労ビザは下りないというケースもあります。

実際に就職される場合は、現地就職先企業もしくは海外就職エージェントなどがその取得方法を教えてくれるため、問題になるケースはほぼありません。

 

40代の海外就職はメリットのみではなく、デメリットもあります。

しかし、40代の日本で培ったスキル・経験・ノウハウ・人脈・マネジメントスキル等は、海外の会社は必要としており、私の経験上、デメリット以上にメリットの方が大きいと思います。

本記事を最後までお読み頂ければ、40代の方が海外就職するメリット、デメリット、海外就職する方法が理解できるかと思います。

 

40代で海外就職するメリット

1) マネジメント層になれる

日本ではマネジメント層ではなくても、海外の日系企業では日本人の数自体が限られており、とりわけアジアでは経営に近いポジションになり、マネジメントの経験を積めます。

仕事への取り組み方、考え方、文化、価値観などが異なる現地人をマネジメントする経験は日本ではなかなかできる環境はないでしょう。

また、経営に近いポジションとなるため、一定の裁量権も与えられるでしょうし、その分責任は伴いますが、一定の実績を積めば、現地採用の人は将来的に駐在員への切り替えの可能性もあります。

私の場合は現地採用で入社し実際に駐在員への切り替えのオファーを頂きましたが、駐在員になった場合、タイにとどまることができなくなるため、断りました。

海外に出てきて初めて部下が出来て組織をまとめていく経験は、どこの会社に転職しても、独立したとしても必ず役に立ちます。ましてや、40代以上であれば尚更大切です。

 

2) 40代の知識・経験・人脈を狙った求人も多い

外務省の在留邦人数によると、20歳以上の海外在留邦人数で一番多いのは40代です。

仕事の成功、失敗など様々な経験をしている一番働き盛りの世代です。

知識、経験、人脈、専門性が豊富にあり、特に日本で培った人脈、例えば、学生時代の友達も既に管理職になっている人もいるでしょうし、日本の取引先と懇意にしていた場合その取引先の海外支店の紹介をしてもらったりなど海外に行っても日本で培った人脈は繋がることもよくあります。

海外にある日系企業であなたを採用したいと考える会社はあなたの豊富な知識、経験はもちろん、人脈を頼りにしている場合もよくあります。

具体的な求人については以下記事も参考にして頂ければと思います。

海外就職、海外転職に強い転職エージェント厳選6社
本記事では、私が実際に海外就職、海外転職で利用させて頂いた転職エージェントの中で、求人数・対応・コンサルタントのクオリティなどから厳選した6社を紹介しています。各社ごとの特徴、私自身利用させて頂いた際の先方対応、どんな人に合っているかなどの特徴をまとめています。

 

3) 海外在住ならではの資産形成

 

 

 

 

 

 

 

これは年齢は大きく関係はありませんが、代表的な資産形成は、為替レート変動による貯蓄です。日本にいて外貨預金するのと逆パターンですね。

海外にいると、仕事上でも日本本社への報告なども必要になり、より為替レートを意識するようになり、円安だから現地通貨を円に換金しよう、円高だから円で現地通貨に換えようなどうまく為替を利用して円貯蓄を増やすことが可能です。

ひと昔前まではアジアの発展途上国から日本に出稼ぎに行く一方通行でしたが、現在の円安、約30年間程日本人の平均所得が上がらず、物価が上昇している現状から、 日本人が海外に出稼ぎに行くケースも珍しくなくなってきました。

というのも、基本給与は各国の物価水準に合わせて設定されており、仮に日本で働くのと同じ給料で物価の低い国で仕事をし、現地水準に近いもしくは少し良い程度の生活レベルにすれば、可処分所得も増え、それを外貨→円に換金して貯蓄すれば、日本で生活する以上に日本円を貯蓄できます。

 

駐在員の場合は、日本での給料を、日本円と現地通貨を一定の割合に分けて受け取ることが可能できるものの、円ベースの給料を為替レートを使用して現地通貨に換算するため、円安による為替の恩恵は教授できません。

一方、現地採用の場合は、現地会社から100%現地通貨で給料を受け取るため、円安の場合は、現地通貨→円に換金すれば、恩恵を受けれます。

銀行預金金利も日本のような超低金利ではなく、数%程度はざらにあるため、預金金利だけでも日本で銀行に預けるよりはよっぽど資産形成につながります。

また、金利が高い金融商品や税金が日本よりはるかに安い国も多い為、投資で資産形成を行いたい人には海外の方が向いています。

 

4) 国の成長を肌で感じる醍醐味

特にアジアでは、実質GDP成長率が日本の何倍という国(ベトナム、インドネシアなど)もあり、日本の高度経済成長期のような成長を外国で肌で感じることができます。

これは、実際に体感してみると、本当に元気をもらえます。

特に平均年齢約30歳のベトナム、インドネシアでは30歳前後の若者が多くいるため、どこに行っても熱気、活気があります。

気付けばいつの間にか、巨大な高層ビルが建設開始されていたり、日系有名百貨店が進出してきたり、街並みも近代化していってキレイになっていったり、車も増えてきたり、ローカル自動車メーカー(ベトナムの場合はビンファスト)の車も街中で見かけるようになったりと、国の成長を楽しめる醍醐味があります。

これは今の日本では味わえない体験です。

40代以上であれば、若い世代のエネルギーというのは刺激になりますし、そのエネルギーを日常的にもらえる国が海外にはあります。

 

5) ストレスレス、生活が楽しくなる

日本でずっと生活をしてきた40代の人であれば、既に日本のことをよく知っているはずですので、その分、海外での生活というのは必ずカルチャーショックが出てくると思います。

見るもの、食べるもの、聞くものなど全てが新鮮であるため、最初は戸惑うことは多少はあるかもしれません。

ただ、自分から少しずつでも現地に溶け込んでいく姿勢がある人であれば、必ず生活を楽しめるようになると思います。

日本も残業は減りつつはありますが、まだまだ海外と比べると多く、海外の場合は現地人が定時に帰宅は当たり前、有給休暇取得率100%も当たり前、仕事以上に家族を優先させることもよくあります。

日本以上に、海外はワークフロームホーム(在宅勤務)も増えておりワークライフバランスを重視するため、ムダな通勤時間を省き、その分自分のプライベート時間を確保できるので、趣味、遊び、習い事などにより、ストレスを軽減できます。

また、日本にいると、周りの目を気にしている人も多くいるかと思いますが、海外に出ると周りの目を気にする必要はありません。

周りの人たちはあなたを外国人として見ているため、仮にあなたが現地人が違う事をしてしまったとしても、外国人ということで寛容に見てくれるケースもよくあります。

そういった意味でも、海外は周りの目を気にせず、自分らしい生活を送れる場所にもなります。

 

6)日本でのコネクションが海外でも使える

40代ともなれば、日本で培ったコネクションが多少なりともあるかと思います。

そういったコネクションが自分が海外に行った場合でも使えるケースが出てきます。

顧客側も現地に工場・営業所などを持っている場合、日本であなたとやり取りしていた担当者もあなたと同じ国に駐在といったようなケースも実際にある話です。

もしくは、その担当者が現地に赴任しなくても、その担当者の方が現地に赴任している別の日本人を紹介してくれたりなどです。

日本で長年培ったコネクションというのは、海外でも十分使えますので、これから海外で働くことをお考えの方は、日本でのコネクションも大事にしていおいた方が絶対良いです。

 

40代で海外就職するメリットを挙げてきましたが、ご参考までに、年齢関係なく海外就職するメリットとしては、他にも以下があります。

①現地採用の場合は確実に自分が希望する国で希望するタイミングで働ける
駐在員の場合は必ずしも希望の国、希望のタイミングで働ける訳ではない。

②現地人は短期間で退職する人も多くいるため、転職・退職がしやすい
海外では日本とは異なりジョブホッパーのような人も多くおり、同僚が他に良い待遇の会社があって転職すると言っても、「そら転職するね」と当たり前のように考える人も多くいるため、退職しても受け入れられる風潮が強く、転職・退職がしやすい。

③現地採用の場合は、会社都合での海外転勤、もしくは日本への帰国を命じられることがなく希望の国にとどまることができる
駐在員の場合は、海外駐在任期が一般的には3~5年程度と決められており、場合によっては早められるケースもありますが、その期間の間に、日本本社への帰国を命じられ、まだその国で暮らしたくてもできません。そのため、現地へ海外駐在員として赴任した後に、現地採用に切り替えるケースもあります。

 


 

 

40代で海外就職するデメリット

1) 給与が下がる可能性がある

現地採用前提での話になりますが、日本と比較して物価水準の高い国であれば、給料は上がる可能性も高いでしょうが、物価水準の低い国であれば、下がる可能性があります。

例えば、中国、ベトナム、インドネシア、タイ、インドなどのアジア諸国で現地採用で入社する場合は、下がる可能性もあります。

ただし、現在の超円安を考慮すれば、アジア諸国でも同等水準になる可能性も十分あります。

また、ある程度現地人と同じ食事をしたり、派手な遊びをしない限りは、多少給料が減ったとしても、アジアの場合は、家賃・携帯・水道・光熱費・食事代など固定費が日本と比べると大きく下がるため、円換算ベースでの可処分所得としては、逆に増えるケースも十分あります。

 

2) 駐在員と現地人との間で板挟みになることがある

あなたが現地採用で入社した場合、仮に駐在員と現地人とで意見が異なり激しく争っている場合、そしてどちらの言い分も理解できる場合、どちらの意見を正として振る舞いますか?

答えは、自分が正しいと思う意見を理路整然と話すと同時に、大事なことがその後のフォローを必ずすることです。

例えば、駐在員の意見に賛成した場合は現地人へのフォロー、現地人の意見に賛成した場合は駐在員へのフォローを忘れないこと。これが日系企業の現地採用で働く人には欠かせないことです。

現地採用は、立場的には、現地人と同じ境遇で仕事をすることになっていますが、待遇面では特にアジアでは現地人よりはるかに高い給料をもらっており、内心ねたみを持っている現地人もいますし、現地採用でも結局駐在員と同じかと思われ距離を置かれてしまうと、本音で話してくれなくなってしまい、仕事もしにくくなります。

駐在員と現地人とではやはり距離がある会社も多く、駐在員には言えないけど、現地採用には本音で話してくれる事もよくあります。

そのため、現地採用で働く以上、現地人の味方は必要です。

 

一方、駐在員との関係性ももちろん大事です。

あなたが現地採用で入社した場合、上司は駐在員のケースが大半です。

駐在員はあなたを同じ日本人である為、同じ価値観、仕事の仕方、考え方をすると考えており、現地人との橋渡しも担ってくれることを期待しているはずです。

上記でも触れましたが、駐在員と現地人とでは壁がある事も多々あり、その間の緩衝材にあなたはなる必要があります。

 

3) 語学力への期待

アジアでは、語学力に関しては一般的には駐在員より現地採用の方が優れているのが一般的です。

現地採用であるため、英語はもちろん場合によってはローカル言語を求められることもあります。

上記メリットでも触れた通り、アジアの現地採用の場合は40代であれば管理職クラスで即戦力として期待して採用されるケースが多くなるため、「語学は現地で勉強します」は20代であれば通りますが、40代ともなればそれはなかなか通りません。

英語力を求められない職種も多々ありますが、中堅~大手企業での現地採用を目指すのであれば、英語だけは日常会話はできるレベル(TOEIC 600点程度)はできるように準備しておくと、より可能性が高くなります。

英語学習方法に関しては色々ありますが、ご興味があれば以下記事もご参考にして頂ければと思います。

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4) 年金、保険が日本ほど手厚くない

日本では企業で働く人は厚生年金に加入しており、将来の年金受給額をねんきん便り等で確認して老後のライフプラン設計ができるかと思いますが、仮に現地の年金に加入してても、物価の低い国では、老後にもらえる額は日本と比べると雀の涙程度になってしまいます。

保険に関しても、現地雇用会社の社会保険だけでは、現地人が行く病院などと同じとなるので、言語面での問題が出たりするケースがあったり、何時間も待たせられたりするケースもあったりします。

そのため、年金に関しては、海外赴任、現地採用の場合は、住民票を海外赴任する直前に抜いて次回帰国時に住民票を入れ直し、国民年金に加入して払い続けることがベストと思います。それか、年金に頼らず、自分で海外で資産形成するかです。

保険に関しても、社会保険だけでなく、自分で現地で保険に加入しておく方が安心です。アジアの場合は、病気などで日本人が行く病院は一般的に非常に高い病院が多いためです。

 

5)海外就職への家族の理解が必要

デメリットかどうかはその家庭によりますが、40代ともなれば、奥様・お子様がいらっしゃる家庭も多いかと思います。

その場合、奥様・お子様も帯同して一緒に現地に住むのか、お子様の通う学校(日本人学校かインターナショナルスクールか現地学校か)なども懐事情により決める必要も出てきます。

多いのは、まずあなた自身が海外就職後、現地で仕事を始め、生活も落ち着いた後、お子様の学校入学タイミングで現地に呼び寄せるというパターンです。

いずれにしろ、家族がいる場合は、ご家族の理解が必要になるかと思います。

 

40代で海外就職する方法

40代の日本人が海外就職する方法としては大きく分けて以下3つのパターンがあります。

① 日本で転職し駐在員として海外に赴任

② 日本の外資系で働き、その本社もしくは海外関連会社への転籍

③ 日本にいながら、現地採用求人に応募し、現地採用として働く

 

もちろん①が一番理想ですが、すぐに海外赴任できるかどうかは不明、また、海外赴任できても希望国とは限らないなどがあります。

②は待遇面では①を上回るレベルになると思いますが、それだけ日本で実績を上げなければならない、英語力も相当高いものを求められるなどハードルが結構高いです。

③は一見相当待遇面で落ちるのではないかと思われがちですが、日本で40代で年収700万円以下の方であれば、今の為替レートで考えれば、それほど落ちず、職種によっては上がるケースも十分あります。

シンガポール、マレーシアの現地採用の知人は上がりましたし、タイにいる私の知人は若干下がりましたが、3年目には日本にいる時と変わらないくらいになりました。私の場合は日本にいる頃より1年目から上がっています。

結論としては、①が無理なら③を目指すのが良いと思います。
海外就職方法を以下記事で説明させて頂いておりますので、ご参考にして頂ければと思います。

海外就職方法
海外就職方法は、海外起業、ワーキングホリデー等は別にして、大きく分けて2つになります。1つ目は現地採用、2つ目は駐在員です。どちらも日本国内にいながら海外就職することが可能です。今の円安状況であれば、現地採用の給料も特に若い世代は、日本で働くのと変わらない、もしくは良くなる傾向です。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

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