タイには6千社近くもの日系企業が進出しています。
東南アジア全体で約1万5千社である為、1/3以上がタイに集まっています。
海外の日系企業数としては世界No.3です。(No.1 中国、No.2 米国)
それほどタイに進出している日系企業数は多く、日本人も約78,000人住んでいます。
日系企業・日本人が多いため、タイでは、日系企業との仕事だけでも十分可能です。
では、まずはタイ現地採用の営業として仕事をするのに必要なことを解説していきたいと思います。
目次
タイ現地採用の営業に必要なこと
タイ現地採用の営業に必要なこととは何だと思いますか?
→ まっさきに、英語力、タイ語力などを挙げられる方もいるのではないかと推測しますが、もちろん語学力があるに越したことはありません。
しかし、就職先の会社及び取引先会社によります。
というのも、就職先の会社がタイの大手日系企業であれば、通訳がいること、もしくは日本語を話すタイ人がいるのはよくある事です。
取引先会社も日系企業、かつ、日本人がメインの窓口であれば語学力が必要になるケースが少ないからです。
やはり大事なことは、日本と同様、営業のスキルです。
営業のスキルとは、顧客の心をグッとつかむプレゼンスキル、顧客の求めてる事をつかむいち早くつかむヒアリング力、社内外の人間と良好な関係を築くコミュニケーション能力、交渉力、接待スキル(飲み会、ゴルフなど)など挙げだしたらキリがありません。
海外だからと言って、少なくてもタイでは、語学力が最優先されるケースはあまりありません。
それよりも、あなたが日本で営業職として磨いたスキル、経験、人脈などをタイの日系企業は求めているケースはよくあります。
また、年齢によっても求められる事が異なってきます。
<新卒>
インターン等の経験が無い限りは、英語力もしくはタイ語力は最低限必要になります。
<20代後半~30代前半>
営業職としての素養があり、英語もしくはタイ語ができなくても、学ぶ意欲があれば、全く問題ありません。既に英語力もしくはタイ語が出来る方は困る事は無いでしょう。
<30代後半~40代前半>
上記営業職としてのスキル・経験以外に、多少の英語力もしくはタイ語力は最低限必要です。マネジメント能力がある方は歓迎されます。
<40代後半~50代>
上記営業職としてのスキル・経験・人脈以外に、英語力もしくはタイ語力、それからマネジメント能力は必要です。この年代では、タイに人脈がある方は歓迎される傾向が強いです。
<全世代>
日本人駐在員とタイ人スタッフとの間をとりもつことは、全世代に求められることでもあります。
英語力もしくはタイ語力が求められるケースがありますが、それは社内でも通訳がいない場合、取引先も日系企業でも日本人だけでなくタイ人と折衝する必要がある場合、取引先が欧米系・中国系・韓国系など外資系の場合などです。
タイは他国と比較しても求められる英語力は高くなく、英語とタイ語混じりで会話する事は一般的である為、英語力に自信がなくアジアでの海外就職を考えている人には非常にコミュニケーションがとりやすい国です。
繰り返しになりますが、語学力があれば、選択肢も広がりますが、やはり、タイ現地採用の営業に大事なことは、営業スキル・経験・人脈などです。
タイ現地採用の求人の探し方
タイ現地採用の求人の探し方として、一番一般的なのはタイにある日系大手の転職エージェントを活用する事です。
日本では7回、タイ国内では2回の私の転職活動経験を基に、以下参考になればと思います。
今はほとんどの求人が日本から応募可能ですし、オンライン面接も可能です。
まずは転職エージェントに登録し、履歴書・職務経歴書・英文レジュメの応募書類3点を作成する事から始めましょう。
作成方法に自信が無い方は、転職エージェントが相談に乗ってくれる為心配不要です。
作成した応募書類3点を基に、転職エージェントに登録依頼をした後、すべての転職エージェントで面接があります。面接は日本同様、あなたの職歴、退職理由、経験、スキル等を転職エージェントが確認する目的です。
もう1つ、英語力をチェックする為の英語面接があります。転職エージェントのタイ人が英語で質問等をしてくる為、英語で回答するだけの数分程度のものです。
転職エージェントとの面接であなたの職歴、経験、スキル、語学力等の情報が転職エージェントのデータベースに登録されます。
あなたがタイで応募したい求人を見つけ、応募したとしても、そのデータベースの内容を基に、転職エージェントがその企業に推薦するかどうかを決めます。
転職エージェントで企業への応募を断られるケースももちろんありますが、気にせずどんどん応募していきましょう。
タイでの就労ビザ(B-Visa)取得方法
タイの企業(日系も外資系もタイローカルでも全て)で営業職として働くには、就労ビザ、通称、B-Visa(”B”はBusinessの頭文字)を日本にあるタイ王国大使館(東京)、タイ王国領事館(大阪、福岡など)で取得してからタイに来る必要があります。
取得せずに入国したらもちろん不法就労になります。
取得方法は、在東京タイ王国大使館、在大阪タイ王国領事館の以下HPに記載がある通りです。
<在東京タイ王国大使館>
**ノンイミグラント-B (就労/ワーキング) (thaiembassy.jp)
東京と大阪とでは若干揃える書類が異なる為、揃える書類がより多い大阪の方を基に、補足説明を付けて以下解説しておきます。
<ノンイミグラント-B/IB(就労・ワーキング)>
【入国目的】タイでの就労
【入国回数】シングル
→ シングルというのは、タイへの入国が1回だけ可能という意味です。
マルチプルというのは、タイへの入国が複数回可能という意味です。
シングルでB-Visa取得し、タイへ入国後就労開始し、タイ国内のイミグレーション(入国管理局)でマルチプルに後日変更する事になります。
その際はタイの会社の人事・総務が付き添ってくれます。
マルチプルに変更しておかないと、タイ国外に出たらタイに再入国が出来なくなってしまうからです。(例:日本に一時帰国後タイに再入国など)
【ビザ有効期限】発行日から3か月
【 入国後の滞在可能期間】入国日から90日
→ こちらもタイ入国後、タイの会社で働き出してから、会社の人事・総務と一緒にイミグレーションに行って延長手続きを行います。
【ビザ申請料金】10,000円(現金のみ)
【必要書類】
① パスポート原本とコピー
→ 上記東京、大阪それぞれのタイ大使館・領事館のHPを見ながらご自身で準備下さい。
② 申請書
→ 上記の東京、大阪それぞれのタイ大使館・領事館のHPを見ながらご自身で準備下さい。
③ 証明写真
→ 上記の東京、大阪それぞれのタイ大使館・領事館のHPを見ながらご自身で準備下さい。
④ 経歴書
→ 上記の東京、大阪それぞれのタイ大使館・領事館のHPを見ながらご自身で準備下さい。
⑤ ビザ発行を要請するタイ側の会社発行の招聘状(Invitation Letter)
→ こちらはあなたが就職するタイの会社に作成依頼し、原本をタイからあなたの家まで送付してもらう必要があります。
⑥ タイ招聘状発行の会社登記簿謄本コピー(タイ商務省発行)
→ こちらも⑤同様、あなたが就職するタイの会社に作成してもらう必要がありますが、原本でなくてメールで送付してもらい、それをあなたが印刷して大使館・領事館に持参する事で問題ありません。
⑦ 航空券(e チケット)または 航空券予約確認書コピー
→ あなたがB-Visa申請の為に大使館・領事館に行く前に、タイへのフライトを予約しておく必要があります。予約後そのeチケットを印刷して上記①~⑥の書類と一緒に大使館・領事館に持っていきます。
<タイのB-Visa取得に役立つ情報>
※ 1) B-Visa申請の為に、必ず事前に予約してから東京大使館・大阪領事館に行く必要あり!アポなしで訪問しても受け付けてくれません。タイでの就業開始日まで時間がなく急いでいる場合などは、大使館・領事館の電話受付時間内に事前に電話して相談しましょう。
※ 2) 東京大使館では、上記⑥の書類は要求されていません。
※ 3) 私は東京大使館、大阪領事館両方でB-Visa申請取得した経験がありますが、東京大使館の方が揃える書類も少なく、書類の不備等で却下されることも少なく、ビザ取得がしやすいです。大阪領事館からは1度却下されることは珍しくありません。
※ 4) あなたが日本国内でどこに住んでいても、東京大使館で申請が可能です。例えば、大阪在住の人で住民票も大阪であったとしても、東京領事館で申請可能です。
※ 5) B-Visa取得に要する日数
東京大使館:書類不備が無ければ、申請後、最低3~4営業日
大阪領事館:書類不備が無ければ、申請日を含む3営業日後
本記事では、タイ現地採用の営業に必要なこと、タイ現地採用の求人の探し方、タイの就労ビザ(B-Visa)取得方法を紹介してきましたが、皆さんのタイでの海外就職が成功する為の一助になればと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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