実は、今タイで暮らす日本人が増加しています。
外務省発表では、タイ全土で約7万8千人。(2022年10月時点)
最近では、Yahooニュースで以下記事が出ていました。
タイで働く日本人…スキル生かし年商4000万円も シニアが満喫「セカンドライフ」(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース
こちらは、日本で長年培ってきた技術・スキル・経験を生かして、海外就職してタイで仕事をしていくシニア世代(60代、70代)の方の記事ですね。
その記事に限らず、タイでは本当に世代問わず、日本で働いてきた経験を生かしやすい環境があります。
逆に、日本での就労経験が短い場合でも、他海外と比べると、タイは求められる英語力が高くないこと、就労ビザ取得がしやすいことから、若年層(20代~30代前半)でも働ける環境があります。
本記事では、タイで働くには何が必要か?タイで働く求人とは?を解説していきたいと思います。
タイで働くには?
① ビザ、ワークパーミットの取得
外国人がタイで働くには、まず、就労ビザ&ワークパーミットを取得しなければなりません。
前提として、海外就職活動後、タイで働く会社が決まった後にすることです。
ビザにも様々な種類がありますが、タイにある民間企業(日系でも外資系でもローカルでも同じ)で働く場合は、基本的に、【ノンイミグラントB】と呼ばれる就労ビザを最初に取得する必要があります。
ビザの種類、各ビザごとに揃えなければならない書類は、以下、在東京タイ王国大使館HPを参照頂ければと思います。
ノンイミグラントBビザ取得に必要な書類は、ほぼ全て自分で揃えるのですが、1点だけ、雇用側に準備してもらわなければならない書類があります。
それが【招聘状(Invitation letter)】です。
招聘状原本が必要になりますので、雇用先のタイにある会社から、あなたが日本に住んでいる場合は、日本のあなたの自宅に送付してもらい、それを日本にあるタイ大使館or領事館に提出する必要があります。
全て必要書類を揃えた上で、日本のタイ大使館or領事館へ、就労ビザ取得手続きの訪問日時をオンラインで予約し、実際に訪問・申請、書類に不備がなければ、数日で取得できます。
タイの就労ビザ申請時には、書類の確認とビザ申請料金支払いのみで、面接等はありません。
就労ビザとは、パスポート上に貼られる紙切れですが、それが非常に大事です。
それさえ取得してしまえば、あとは、タイに入国するだけです。
タイ入国後、会社で働き始めてから、会社の人事・総務と一緒に、ワークパーミットをイミグレーション(入国管理局)に申請しに行き、数日~1週間程度で取得できます。
タイは、今はワークパーミットもデジタル化されており、携帯のアプリに保存できるようになっています。
ご参考までに、タイ就労ビザは、他国と比べても、非常に取得しやすいことで有名です。
以上が、タイで働くのに、まず最初に必要な手続き、就労ビザ&ワークパーミット取得になります。
② 少しの英語力、多くのコミュニケーション
タイで働くには、少しの英語力、多くのコミュニケーションが必要です。
他国と比べると、英語力はさほど問われません。
タイ人も日本人同様、英語が苦手な人が多いです。
そのため、仕事上の会話も、英語とタイ語混じり、英語と日本語混じり、日本語とタイ語混じりなど人によって様々です。
多くのコミュニケーションというのは、英語・タイ語での会話が流暢にできなくても、例えば、絵、図、イラストなどを使って意思疎通を図ること、会社に通訳がいたとしても、自分から積極的に現地人に英語もしくはタイ語で話しかけていくことです。
タイ人は、基本的におしゃべりな人が多く、何気ない会話でも、フレンドリーに接してくれる人を好みます。
タイで働くには、タイ人を仕事面・生活面両方で味方に付けておく必要があります。
英語が非常に苦手な人は以下記事も参考になるかと思います。
③ タイ人への理解
タイで働くには、やはりタイ人への理解が必要です。
「そんなの当たり前じゃないの?」と思われる方もいるかと思いますが、これが年々出来なくなっている日本人も珍しくありません。
タイは、世界でも有数の観光立国です。多くの外国人がタイに就労、旅行などで来ています。
その理由の多くは、タイはのんびりしていて過ごしやすい、人がフレンドリー、外国人に対しても優しいなど。
その雰囲気が好きでタイに住みつく外国人も多くいます。
タイ人の気質として、のんびりしていてマイペースです。
それは一長一短ですが、日本人も世界から見ると、勤勉であるが細かすぎるなどと言われたりします。
何が言いたいかというと、タイで働くには、タイ人への一定の理解が必要です。
【日本では私はこうやって実績を上げたのだからそのやり方ですべき!】などと頭ごなしに言うと、誰も理解しようとしくれなくなります。
ましてや、ほとんどのタイ人は、小さい頃から、親もしくは周りの人から怒られて育つことはほぼ無いため、人前で怒られたり、大声で怒鳴ったりされると、最悪の場合は、逆上することもあります。
では、どのようにしてタイ人に積極的に動いてもらうべきか、それは、タイで6年以上日系・外資系で働いてきた私の経験上、【数字で論理的に説明すること】、【そのように動いてもらうことによる相手側のメリットも示すこと】、【タイ人側からも発言しやすい雰囲気を作ること】の3点です。
次に、タイで働く求人について以下紹介していきたいと思います。
タイで働く求人はどんなの?
タイには、日系企業が約5,800社以上進出しており、世界でも有数の日系企業進出国です。
最近は、経済成長を遂げているベトナム、インドネシア等への日系企業進出も増えていますが、やはりタイは東南アジアの生産ハブという位置付けとして考えている日系企業も多く、まだまだ製造業、サービス業を中心に、東南アジアでも有力な投資対象国です。
それだけ日系企業が多いということは、日本人現地採用の求人も他国より圧倒的に多いです。
さらに、進出日系企業数が多いわりに、現地化がまだまだ進んでおらず、例えば、米国などでは日系企業でも社長、副社長、取締役などは米国人であることは一般的ですが、タイでは、日系企業でタイ人の社長、副社長、取締役などはまだまだ少なく、日本人駐在員がそれらのポジションについているのが現状です。
それから、日本人駐在員のコストは大きいため、日本人の現地採用への切り替え促進などが加速することも考えられます。
そういった意味でも、これからも、タイの日本人現地採用の需要は増えると考えられます。
タイで働く求人の職種ですが、やはり製造業・サービス業・商社などが多いため、①営業職、②工場管理職(品質・技術・生産・購買など)、③人事・総務・経理、④料理人、⑤ホテルの日本人対応スタッフ、⑥日本語教師、⑦不動産屋スタッフ、⑧旅行会社スタッフ、⑨コールセンターなどがあります。
以下記事で詳しく解説しています。
最後に
本記事では、タイで働くには、①就労ビザ&ワークパーミット取得が必須、②少しの英語力、多くのコミュニケーションが必要、③タイ人への理解が必要、タイで働く求人は、製造業・サービス業・商社などを始め、他国と比べても、多くの現地採用求人があることを解説してきました。
タイは、海外の中では、最も、日本語だけで生活がしやすい国とも言われています。
それだけ、日本語、日本食、日本文化(マンガ、アニメなど)が浸透しているため、他国と比べても、語学スキルが低くても働きやすい環境があります。
20代の人は、職歴が無いもしくは浅いため、語学力を問われるケースが多くなりますが、英語またはタイ語を勉強していく意思があれば、面接はクリアできる可能性もあります。理由は、日系企業は海外でもポテンシャル採用があるからです。
30代、40代の人は、日本で培ったスキル・経験を生かせる環境がタイにあるため、語学力が無い人は、スキル・経験・(あれば)管理職経験をPRし、英語またはタイ語は勉強していく意思があることで面接はクリアできる可能性も十分あります。働き盛りの世代であるため、現場で語学を覚えていくこともよくあります。
50代、60代の人は、日本で培った長年のスキル・経験を、タイ人に教える役割、アドバイザーとして雇用されるケースが多いでしょう。
タイで働くことに少しでも興味をお持ちの方は、タイで働く求人がどんなものがあるのかをまず海外転職エージェントに登録して、担当コンサルタントと相談しながら、焦らず少しずつ進めていけば良いかと思います。
タイも含め東南アジア諸国での海外就職もお考えの方には、海外就職に強い転職エージェント厳選6社も参考にして頂ければと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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