新卒で海外就職しやすい方法とは?
本記事では、大手日系・外資系問わず日本国内にて7回、海外にて2回の合計9回もの転職を成功させた筆者の経験から、現在在学中で卒業間近、もしくは、第二新卒の方で、海外就職、海外転職等海外で働いてみたいとお考えの方に、新卒で海外就職しやすい方法を解説します。
その前に、そもそも、なぜ新卒では海外就職が難しいと一般的に言われているのか?
その理由を皆さんご存知でしょうか。
その理由の解説から入ります。
目次
新卒は海外就職が難しいと言われる理由
① 仕事の経験が無いから
まず、新卒採用という考え方は、海外では存在せず、企業側も通年採用を行っているのが一般的です。
新卒採用は日本独自の採用手法です。
海外では、成果主義がメインであるため、新卒であろうが既卒であろうがシニアであろうが、関係ありません。即戦力を求めています。
すぐに会社に貢献してくれるであろうという判断の下、採用します。
その会社で貢献してくれるであろうという判断の元は、前職、インターン、勉強などで磨いた実績・スキル・経験などになります。
新卒・第二新卒の方は、インターンに参加した経験がなければ、勉強で取得した資格が強い武器になりますが、その資格がない場合は、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動など社会に出て仕事をした経験がPRポイントになります。
しかし、アルバイトと正社員などとでは、責任感、任される仕事の量・質などが異なるため、新卒には海外就職が難しいと言われる理由になります。
② 基本的なことは分かってて当たり前
新卒・第二新卒の方は、ほとんどの方がビジネスマナー、商流、仕事の流れ等分からないのが当たり前かと思います。
しかし、海外では、成果主義であるため、そういった基本的なことは分かってて当たり前、それより、いかに実績を上げてくれるかにフォーカスしています。
海外では、日本と比べて、新入社員を育てていくという考え方があまりありません。
日本では「新入社員だから分からないよね。別途教えるね。」というようなことはあっても、海外では、新入社員だからといって特別教えてくれることは無く、分からないことは自分から積極的に聞いていかないと、誰も教えてくれません。
分かってて当たり前と考えられているからです。
③ 日本と比べて育てていこうとする風潮がない
日本と比べて、海外の企業では、人を育てていこうという風潮はあまりありません。
なぜなら、企業に属する人も、皆、「個のスキル」を最重要視しているためです。
人を育てるというより、自分で育っていけるように努力していくのが一般的です。
自分に特定のスキルが不足している場合、その特定のスキルを向上させるため、自分で外部の講習を申し込んで受講しに行ったりということです。
そのための費用を、海外にある現地企業・外資系企業などでは負担してくれることはよくあります。
海外の日系企業では、そもそも日本人駐在員・日本人現地採用の人数が日本本社と比べて当然少ないため、彼等も新入社員を手取り足取り教えていく時間が無いのが実情です。
そういった意味から、自分で能動的に動ける人は新入社員でも様々な事を学んで行けるでしょう。
それを踏まえた上で、本題の【新卒で海外就職しやすい方法】を解説していきます。
新卒で海外就職しやすい方法
1)新卒で海外就職しやすい国
まず前提として、【新卒で海外就職】というのは、現地採用で海外にある会社に就職するという意味です。
新卒でも海外就職しやすい国、就労ビザが取得しやすい国があります。
一般的には、海外で働く場合、就労ビザを取得する必要があり、就労ビザの取得条件には、まず日本での一定期間の就労経験が必要になるケースが多くあります。
例えば、香港の場合は5年以上の就労経験、インドネシアは5年以上、中国・台湾は2年以上などなど。
そのように、日本での就労経験を就労ビザ取得条件にしている国が多々あるため、↑の「新卒は海外就職が難しい理由」で述べた通り、仕事経験がない場合、そもそも就労ビザ取得ができないということになります。
しかし、中には、そういった取得条件に、日本での就労経験を問わない国があります。
それが、タイ、インド、フィリピン、カンボジアなどです。
もちろん、就労経験を問わないからと言って、必ずしも就労ビザが取得できるわけではありませんが、まず取得条件に日本での就労経験が必要な場合は、アルバイト等では難しいため、新卒という時点で就労ビザ取得不可になってしまいますが、上記挙げた国であれば、その点はクリアできます。
現に、タイ、フィリピンには新卒で海外就職している人も多く見かけます。
2)新卒で海外就職しやすい職種
新卒で海外就職しやすい職種とは、もちろん、あなたが特別な資格等を保有している、もしくは、ITスキルが高いなどのスキルをお持ちの新卒の方であれば、職種は既にお決まりでしょう。
しかし、特別なスキルもなく、若いうちから早めに海外就労経験を積みたいという方には、英語がある程度話せるかどうかで変わってきます。
英語が話せる人
海外にある日系、外資系、ローカル系企業全てが選択肢に入ってきますが、外資系・ローカル系は、英語を話せるのは当たり前、【新卒で海外就職が難しい理由】でも述べた通り、基本的な事は全て分かっている前提で即戦力を求められます。
新卒で初めての海外就職で即戦力を求められるのはハードルが高いと思われます。
そういった意味では、海外にある日系企業であれば、日本国内同様、ポテンシャル採用はあるため、比較的スムーズに仕事しやすいと言えるでしょう。
英語を話せることで応募できる求人の幅が広がります。
例えば、日系企業での営業職、工場での製造管理、技術職、バックオフィス(人事・総務・経理など)など。
英語が話せない人
日本語教師、コールセンター、日系企業向けのみの営業、旅行代理店などです。
アジアにある日系企業では、英語があまり話せなくても、ポテンシャル採用で新入社員を採用してくれるケースもあります。
以下記事を参考にして頂ければと思います。
3)海外でインターン後にそのまま現地就職
↑でも触れた通り、海外では、基本的に、即戦力として求められるため、特に欧米などではインターンで本格的に仕事の実務を行い、インターン中の働きぶり、成果などを会社側から評価され、良ければ、会社側からオファーを頂けることもあります。
インターン中には、ビジネスで実際に使用する語学力も磨かれますし、仕事のスキルも身に付くでしょう。
最大のメリットは、インターン中は、その会社がどんな会社かを学生側も分かった上で就職できるという点です。
やはり、採用面接だけでは会社の社風、雰囲気、働きやすさ、人間関係などは分からないため、双方にとってメリットがあります。
4)ワーキングホリデー後に現地で就職
ワーキングホリデーは、18歳~31歳までの人が活用できる制度です。
日本と協定国の異文化交流や相互理解を促進するために生まれた、原則1年間、国によっては最長3年間もの間、海外で暮らすことが可能です。
詳細は、以下記事をご参考にして頂ければと思います。
まとめ
本記事では、新卒で海外就職しやすい方法を解説してきましたが、以下まとめです。
新卒で海外就職しやすい国は、タイ、インド、フィリピン、カンボジアです。
新卒で海外就職しやすい職種は、英語が話せる人は、海外にある日系企業の営業職等、英語が話せいない人は、海外にある日系企業の日本語教師、コールセンターなど。
その他、海外インターン制度、海外ワーキングホリデー制度を活用した海外就職です。
つまり、インターン、ワーキングホリデー制度を活用しない場合は、海外就職しやすい方法としては、海外就職しやすい国にフォーカスして、海外就職エージェントに登録して海外求人を探すことから始めましょう。
海外就職エージェントに登録するメリットは、面接対策等一般的なことはもちろん、ネット上では探せない非公開求人も見れるようになること、現地国の生活情報、治安、物価、食事、国民性、宗教、交通の便などあらゆる面でサポートしてくれることです。
新卒の海外就職で現地採用となると、日本で新卒で働くより、給料が下がるのでは?という心配もあるかもしれませんが、現実的に、現在の円安を考えると、物価が日本より安い国であれば、給料は逆に上がる可能性もありますし、下がったとしても、可処分所得が上がる可能性も十分あります。
逆に、物価が日本より高い国で、新卒で海外就職できた場合は、日本で働くより、初任給は上がる可能性の方が高いです。
新卒、第二新卒など若い年齢層の方が、海外就職にチャレンジする場合は、一番大事なことは、積極的に行動する力です。
まず自分でどんな海外求人があるのかをリサーチすることから初めて行きましょう。
皆様の海外就職の希望が叶うように、長年の海外営業経験、6年以上の海外就労、現在も海外在住の筆者の経験が少しでもお役に立てればと思っています。
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